光永敦彦様
昨日(12月7日)の代表質問を傍聴しました。
見事な質問でした。傍聴席からはできませんでしたが、大きな拍手を府会議員団と光永議員におくります!
国の「構造改革」路線が京都府の地場産業や農業、教育などをいかに疲弊させ、苦しめ、傷つけ、夢や意欲を奪っているか。その告発が実ににリアルでした。
一般論で終始した自民党と民主党の代表質問との違いがこの点でも際だっていました。
現地に足を運び、現場を見、その叫びを直接に聴き取り、府民の要求・願いを代弁した質問は、与党議員のヤジを黙らせました。
論旨明快な光永質問に対して、まともに答弁しようとしない山田知事。さらに、再質問で追及する光永議員。それでもまともに答弁できなかった知事。
再質問さえせずに終わった与党議員の質問との違いはこの点でも光っていました。
子どもの学習権保障を迫った質問について、私は最も集中してそのやりとりを見守りました。
質問時間の制約があったからでしょうが、修就学保障の拡充や通学費や教材費等の補助などについても、もっと具体的な数値を示しての追及がほしかったと思いました。しかし、この観点から生徒や学生、保護者の要求・願いを代弁できるのは日本共産党しかいないこともはっきりしました。特に山田知事は、今日の奨学金制度の実態等をまったく知らないのではないかということもさらけ出しました。あらためて山田知事は官僚出身知事であることを思い出した場面でした。
京都市・乙訓地域の高校入試制度と通学圏の改変問題について、福島県および香川県で全県一学区制としようとしたもくろみにストップがかけられたことを紹介しながらの質問とその追及には喝采をおくります。京都府および京都市教委による制度改悪の動きが、福島県や香川県と比べていかに拙速か。高校入試制度の最も直接的な当事者である中学生からアンケートをとり、その意向を尊重して「答申」の方向とは異なる選択をした両県教育委員会の主体性や行政姿勢を対比する中で、府・市両教委の問題性がくっきりと明らかになりました。田原教育長が「意見募集を行った」と答弁しましたが、合計246件の意見のみ。しかも、その内の中学生の意見の件数はどれほどのものだったでしょう。与党議員が「中学生の意見を聞く必要などない!」というヤジをとばし、田原教育長は、「(施策については)大人が検討し、決めるもの。中学生には(施策を)説明する」などと答弁したのに対して、「中学生には意見表明権があります」と、鋭く子どもの権利条約第12条の意見表明権で切り返した場面はすばらしかったです。意見表明権こそが子どもの権利の根幹をなす精神であり、「中学生の意見を聞く必要はない!」などとヤジをとばした与党府議の見識や、「大人が検討して決めるもの」などとした教育長の答弁は、子どもの権利条約違反です。
「構造改革」路線が府民の暮らしにどれほど深い影を落としているか、そして府政の役割は何かを明らかにした光永議員の代表質問にあらためて敬意を表します。
代表質問の最後のところで、「中村市長実現で京都市政の刷新を」という府会議員団を代表した決意表明は与党議員の猛烈なヤジの嵐にあいましたが、まさに2月の京都市長選挙はまたとないチャンス。ともに頑張りましょう。
京都教職員組合 深澤 司